11日目。世間ではすっかりクリスマスなんですねえ。常夏の無人島で波乗りなんかして浮かれているので、ホワイト・クリスマスよりはブルー・ハワイって気分ですが、まあ季節モンですからね。聴いておきましょうね、クリスマスっぽい音楽。つか、今年はいいやつが入ってきてますぜ〜、旦那。まず1枚目はこれ。
アニタ・ベイカー。グラミー賞とかバカバカ穫っているスムースジャズの女王です。94年からしばらくお休みしていましたが、昨年カムバック。つい先日初めてのクリスマス・アルバム「Christmas Fantasy」をリリースしました。
彼女の魅力はなんといってもそのベルベットのようなアルト・ヴォイス。暗くて寒い冬の夜に、暖炉の前に座っているかのような、包み込むような熱を持った歌声です。この人の歌聴いちゃうと、ビヨンセもマライヤもまだまだションベンたれに聴こえますね。
このアルバムには、「サンタが街にやってくる」も「ジングルベル」も「きよしこの夜」も入っていません。9曲入りでそのうち3曲がオリジナル、あとの6曲も「こんなクリスマスソングあったっけ?」って感じの、渋チンなセレクトです。クレジットをみると、ジョー・サンプル、ラリー・カールトン、ジョージ・デュークと、これまた渋チンなジャズの大御所がワンサカ参加です。かっこいいチョイ不良(ワル)オヤジたちが集まって、艶女(アダージョ)を担ぎ出して、クリスマス・アルバムを作ったって感じ。なんじゃそりゃ。
買いです!とオススメはしますが、1点注意事項。日本版を買うとものすごいコピーコントールがついていて、iPodとか使う人には曲がコピーできないようになってます。Macでもダメ。ひでえことすんなよっ、東芝EMI!入ってる曲変わらないし、買うなら絶対輸入版!