60日目。先週、第49回グラミー賞のノミネートが発表されました。はええ、もうそんな季節かよ。本年度は、Mary J. Bligeが最多の8部門ノミネート。レッチリが6部門で2位。無人島にも持っていった中でいうと、James Blunt、John Mayer、Gnarls Barkley、 Corinne Bailey Rae、Kean、KT Tunstallらのみなさんが、それぞれノミネートされています。いやいや、みんなよかったねー。そんな中、ボクが一番うれしかったのは、この人たち。そうか、お前らがグラミー賞ノミネートかよ。よかったな。頑張ったもんな。おい、飲めよ。バカ、泣くんじゃねえよ! おい、親父! 酒もってこい! 全部持ってこい! みたいな気分です。
「Death Cab For Cutie」。カワイコちゃんのための死のタクシー。訳すとスゲー名前です。ワシントン州ベリングハムで、大学生だった4人組が97年に結成。インディーズ時代には4枚のアルバムをリリースし、インディとしては破格といえる売り上げを記録。満を持して去年の秋にメジャーからリリースしたこのアルバム「Plans」の中に収録されたシングル「I Will Follow You Into the Dark」で、最優秀ポップスグループパフォーマンスにノミネートされました。
ガラスのように繊細で、叙情的かつ地味な音楽をやっているグループで、アメリカのバンドというよりはブリティッシュ・ポップスなイメージがボクにはあります。インディーズ時代からずっと好きだったので、なんかこうやってメジャーで売れていく景色には感慨深いものがありますな。まずはこのノミネートされた歌を聴いてやってくれよ、親父。
またまた、著作権完全度外視で超訳してみると、こんな歌です。
最愛の人よ。キミもいつか死ぬ。
でもその時ボクはキミの後ろにピッタリくっついて、
一緒に闇の中についてゆくよ。
輝く門も真っ白な入り口もないかもしれない。
ただはじけるその時を待って、
ボクたちは固く手を握り合うんだ。
もしも天国、もしくは地獄がもういっぱいいっぱいで、
空きはないです、なんて言われたとしても、
もしもキミが旅立つ時、側に誰もいなくても、
ボクは一緒に闇の中についてゆくよ。
一緒に、深い闇の中へ。
これぞ愛、という感じですな。こんな口説き文句を歌にできるそのセンシティブさにボクはやられてます。アルバム収録曲の全部がこんな感じです。爆発的には売れないだろうし、多分今回グラミーを獲ることもないだろうけど、一緒に酒を飲みたいなあと思わせる、愛おしいバンドです。