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【無人島25日目】KT Tunstall “Eye To The Telescope”

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アイ・トゥ・ザ・テレスコープ

アイ・トゥ・ザ・テレスコープ

  • アーティスト: ケイティータンストール
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 2006/04/12
  • メディア: CD


25日目。どうも街にガキが溢れてると思ったら、夏休みか。おい、小僧!スタンプラリーごときではしゃいで、電車ん中走りまくってんじゃねえ!おい、学生!昼間の山手線で座ってんじゃねえよ!そこは疲れたおじさんの席なんだよ!おい、子連れのおばちゃん!子供がなんか喋ってんじゃねえか!無視しねえで、ちゃんと聞いてやれよ!まったく、どいつもこいつもよー。遊んでんじゃねえよ!勉強しろ!もしくは働け!オレが若い頃はよう……。うるせえよ。そうだよ、超遊んでたよ。いいんだよ!おっさんは!人生折り返しくらいまできたら、多少のことは全部棚上げできんだよ!悔しかったら、早く年取ってみろ、若造!



なんつって荒れてみたりしてますが、昨日はそんな若造の街、渋谷の、若造のストリート、センター街にある、若造の集うクラブ・クアトロで、KT Tunstallのライブを観てきました。

KT Tunstall。中国系スコットランド人のシンガーソングライター。2005年1月にリリースしたこのデビューアルバムで、本年度のイギリスのグラミー賞にあたる「ブリット・アワード」の最優秀女性ソロアーティストを獲得し、今やイギリスでは時の人となりました。

やってる音楽は泥臭い感じのブルース調フォークロックで、例えるならボニー・レイットやエミルー・ ハリスの系統。無骨なアコースティックサウンドと、ブルージーで野太い歌声。アルバム全体は決して派手ではないけれど、聴き込んでいくほどに、じわじわと味わいが深くなるタイプの佳作です。

昨日のライブは、20代前半の若造を中心とした客層で会場は超満員。ギーター、ベース、ドラム、キーボードという最小限なバンドメンバーと共に舞台に現れたケイティは、ループ・ペダルと呼ばれるエフェクタを使って、ワンフレーズ前の自分の声やギターリフをループさせながら、それにハモっていくという彼女の得意技で、約1時間半ぶっ続けで歌ってくれました。

新人ながら、もうすでにライブ・パフォーマンスは慣れたものなんでしょうな。全く危なげのない演奏と、肝の据わった歌声は圧巻でした。特にアンコールで演ったJackson5のカバー「I Want You Back」は鳥肌立った。いや、コレはすごかった。惚れた。

最近やたらベタベタYoutubeを貼付けてますが、ケイティのライブ映像も見つけたので、またまた付けておきます。これを観ると、前述のループ・ペダルの意味を理解していただけるかと。コーラスのように聴こえる声は、全部たった今歌った自分の声のループなんですね。スゴクね? あまりのカッコ良さに、隣りに突っ立ってた若造と、同じタイミングでホーッと感嘆のため息。いや、さっきは悪かったな、若造。





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