244日目。お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、このブログのデザインを変更してみました。装飾を排除し、かなりアッサリスッキリしてみましたがいかがでしょう? また、このブログの前身である「以前の無人島」にあった記事も、過去アーカイブとしてすべて移行しました。思えば「以前の無人島」のスタートが2005年11月末でしたから、来月でかれこれ8年目に突入の無人島暮らしになります。8年! ハチだけに!? ってことで、ブログスキンもお色直し。チンタラ更新しているので、100冊も1000枚も当分達成しそうもありませんが、今後とも末永くお付き合いいただければ幸いでございます。
さて、本日はデビューほやほやのこの人をご紹介。フィリップ・フィリップス(Phillip Phillips)。冗談みたいな名前ですが、本名です。今年の1月からアメリカで放映されていた人気オーディンション番組『アメリカン・アイドル』シーズン11で見事優勝を果たしたのが、このフィリップ君です。
ボクは今まで『アメリカン・アイドル』という番組にはなんの興味もなかったのですが、今年の春にケーブルテレビをぼんやり観ていたら、このシーズン11のジョージア州予選大会がやっておりまして、このフィリップ君がマイケル・ジャクソンの『Thriller』をギター一本で歌っておったのです。その時の映像がコレです。
ボクは一聴でこのフィリップ君の歌声にヤラレてしまい、彼のオーディションに行く末を見守るために、毎週『アメリカン・アイドル』をチマチマと録画して彼を応援してきたのです。
シーズン11には他にも、ゴスペル調にR&Bを歌いこなすジョシュア君や、16歳にして燻し銀のソウルを唸るジェシカちゃんなど、強者(つわもの)のライバルがたくさんおりましたが、彼はそのデイヴ・マシューズを彷彿とさせる、しゃがれながらもしなやかな歌声と、どんな曲でも彼自身の歌に変えてしまう独特の世界観で、からくも優勝をもぎ取りました。準決勝で歌った『We’ve Got Tonight』を聴いた時には、ボクは思わず涙ぐんでしまいました。そうです、アメリカでは10代の女の子たちがキャーキャー言ってるような番組に、四十路のおっさんがすっかりハマってしまっていたのです。おそるべし、アメアイ。
そして半年。フィリップ・フィリップスのデビューアルバム『The World From The Side Of The Moon』が今週発売になりました。決勝戦で歌ったファースト・シングル『HOME』を含む全12曲。3曲の提供曲以外はすべて自身のオリジナルもしくは共作になっています。プロデューサーは「Five For Fighting」や「Train」を手がけたGregg Wattenberg。
個人的には、どの曲もアレンジが凝りすぎているし、もっとシンプルに弾き語りで挑戦した曲があっても良かったかなと思います。あと、オリジナル曲がどれも似たり寄ったり感が否めません。でも去年の今頃までは片田舎の質屋で働いていた兄ちゃんが、たった1年でこんなアルバムが作れちゃうっていうのは、正にアメリカンドリームですな。フィリップ君にはこれをゴールとしないで、もっと年を重ねてさらにオリジナリティの深い作品を作ってほしいっす。って何様? 視聴者をすっかりプロデューサー気分にさせる、おそるべし、アメアイ。