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【無人島40日目】Salyu “name”

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name(初回限定盤)(DVD付)

name(初回限定盤)(DVD付)

  • アーティスト: Salyu, 一青窈, 小林武史, GEORGE HARRISON
  • 出版社/メーカー: トイズファクトリー
  • 発売日: 2006/09/06
  • メディア: CD


40日目。前回は、ギターもうちっと頑張ってればなーなんて話を書きましたが、楽器なんてできなくったて、ミュージシャンにはなれます。例えば、歌が上手かったりとかね。でも歌ってのは、逆に練習とかそういうレベルの話じゃなく、ホントに「GIFT(贈り物=才能)」な感じがしますよね。歌のうまさって、音域が広いとか声量が大きいとか、そういう測りじゃない部分の方が、重要だったりするし。ボクだってカラオケに行けば、野狐禅を大熱唱してみんなから「キャー、ハチさんうまーい!」なんておだてられてその気になったりしますが、全然そういうレベルの話じゃなく、圧倒的なうまさ、というかすごい「GIFT」を持ってるなあと思うのが、この人。最近のお気に入りです。



Bank Bandの「to U」で見せた名演も記憶に新しいSalyuの新曲です。この人、2000年にデビューした当時は「Lily Chou-Chou」という名前で音楽活動をしていたとか、岩井俊二の映画『リリイ・シュシュのすべて』という自分の名前がフィーチャーされた映画で主演したことがあるとか、クエンティン・タランティーノの映画『KILL BILL Vol.1』で楽曲が使用されたとか、そんなことは、はっきし言って別にどーでもよいのでございます。

そんなことよりも問題は、この声。「透明感のある歌声」なんて表現がありますが、この人の声には「透明感」はないです。確実な「質感」がある。手に触れられそうな声。きっと本当に触れたら、表面は少しザラザラしてるけど、滑らかでしなやかな、野生の動物の肌に近い触感のような気がします。真似しようと思って作れる声ではないし、これこそまさに「GIFT」でしょう。

この新曲「name」は、Lily Chou-Chou時代から彼女をプロデュースしてきた小林武史の作曲で、作詞は一青窈が担当しています。歌詞を読んでもよくわからんのですが、下のPVを見ると、なるほどそういう意味か、と納得できる詞世界。壮大でドラマチックなサビのメロディライン。そこに、Salyuの端正かつ野性的なヴォーカリゼーションが重なり、見事にひとつの世界を描いていきます。ずーっとエンドレスリピートしてても飽きない感じの名曲です。

バカにしているワケじゃなくて、あんま美人過ぎないところもいいですな。ルックスがいいとか、曲が自分で書けるとか、楽器ができるとか、歌唱法が特別とか、そういう余分なプラスαを持たず、ただ「声」だけで勝負に挑む潔さ。往年の高橋真梨子やアニタ・ベイカーを喚起させる、その佇まいがステキです。

いいなあ、「GIFT」。ま、誰にも手に入るものではないからこそ、貴重なモンなんですよね。いいや、オレは。カラオケで友達からちょっと褒めてもらえるくらいで、ちょうどいいです。




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