250日目。今週、英国最大の音楽祭『BRIT Awards 2013』が開催され、各受賞アーティストおよび作品が発表されました。最優秀男性ソロおよびブレイクスルー賞は、ロンドン出身の新星シンガーソングライター「ベン・ハワード」。最優秀女性ソロおよび最優秀アルバム賞には、ロンドン・オリンピック開会式でパフォーマンスした「エミリー・サンデー」。最優秀グループは、本年度グラミー賞でアルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞したばかりの「マムフォード・アンド・サンズ」が選ばれました。皆様には聞き覚えのないアーティスト名ばかりかも知れませんが、UKミュージックオタのボクにしてみると、この3組は納得な顔ぶれです。エミリー、よかったじゃねえか!苦労したもんな!お、ベン!お前って男はほんとラッキーな奴だな!ってなモンです(←意味不明)。そして毎年話題となる審査員特別賞(クリティックス・チョイス)には「トム・オデル」! ん? 誰?
というわけで早速調べてみました。Tom Odellはチェスター出身の弱冠21歳。昨年11月、つまり4ヶ月程前にデビューシングルをリリースしたばかりで、まだアルバムすら発表していない新鋭のシンガー・ソングライターです。かのリリー・アレンが彼の才能に惚れ込み、自身が設立したレーベル『In The Name Of』からデビューさせたというシンデレラボーイ。リリー曰く「彼ってステージ上ではデビッド・ボウイみたいにエネルギッシュ!すっごくゴージャスで、ブロンドの髪とブルーの瞳がホントにラブリーなの♡」のだそう。ケッ!(←卑屈)
君をどこかに連れてってあげれば
僕に愛されてると安心できるかな
でも外は寒いし気の利いた場所も知らないんだ
だからリボンを結んだ水仙をあげるよ
去年の夏のようには咲かないかも知れないけど
君に口づけをすれば
僕に愛されてると安心できるかな
でも僕は誰かと夜を過ごすのに疲れてしまった
泣きたいような愛したいような
でも涙は乾き切って一粒も出ないんだ
かつての恋で
涙を使い果たしてしまったんだ
かつての恋で
涙を使い果たしてしまったんだ
確かにデビッド・ボウイを彷彿とさせる、アイドルとしてでも通用しそうなルックス。繊細かつキャッチーなメロディー。ちょっと「泣き」が入った深くて甘い歌声……。ケッ! アレだな、歌詞の内容がサイテーだな。「だったら付き合ってんじゃねえよ、このタコ!」ってブッスリ刺されても、まるっきり文句の言える筋じゃないダメ男っぷりじゃねえか。逆にそれが面白いけれども。
系譜としては同じく英国出身のジェイムス・ブラントやジェイムス・モリソンあたりに近いのかと思うのですが、本人曰く最も影響を受けたアーティストはエルトン・ジョンだとか。大きく出たじゃねえか、小僧。どれどれ、もう1曲聴いてやろう。こちらはフラレてうじうじ酒を呑んでいる男の歌です。やっぱりダメ男だな。
イケメンを強調し続けるカメラアングルに腹が立ちますが、なんだかんだ言いつつも、この人の歌には「もっと聴きたい」と思わせる何かが確実にありますな。嫌いじゃないかも♡(←バカ)。デビューアルバム『LONG WAY DOWN』は今年の4月15日に発売予定で、現在オフィシャルサイトからはこのダメ男ソング2曲が無料ダウンロードサービス中です。