237日目。早いもので今年もあと10日余り。年々一年が短くなっていくのは単にボクが歳を取った証拠なのでしょうが、それにしても今年は特に短かった気がします。3月の震災から続く一連の厄災。世界各地で勃発した激しいデモ活動。タイやブラジルを襲った洪水。ジョブズ氏や金正日総書記等、世界的キーパーソンの逝去。ちょっと1年という尺には盛り込み過ぎなほどの出来事に溢れ、ボクはただうぉ〜さぉ〜しているだけで何もできず、気付けば1年が過ぎていたという感じです。みなさんの1年はいかがだったでしょう。
そんな2011年の出来事を、Googleが3分弱にまとめてアップしたこの動画が話題になっています。ご覧になっていらっしゃらない方は、まずはこちらからどうぞ。
本当によく出来ているし、こういうものを作れる企業センスはさすがですな。淡々と事実を繋いでいるだけなのに、なにか胸にグッと迫るものがあります。
BGMとして使われているのは、Mat Kearneyさんというアメリカ人シンガーソングライターの『Sooner or Later』という曲。今年8月にリリースされた『Young Love』というアルバムに収録されています。まだビッグヒットに恵まれていないKearneyさんですが、これを機に大ブレイクするやもしれません。
実際この楽曲は、動画に実によくマッチしていて、サビでリフレインされる「Sooner Or Later, We’re Gonna Make It(いずれなんとかなるぜ!)」という歌詞と、動画の最後に出てくる検索の文字「we made it」というGoogleからのメッセージがリンクされています。
「We Made It」は、普通に訳すと「やったね!」みたいな感じですが、この動画に映し出された風景を持ってすれば、「今年1年どうにかこうにか乗り切ったね」といったほうが意図するニュアンスに近いでしょうか。2分52秒の映像の中、そのほとんどが天災や紛争や死にまつわるものばかりです。
でもこうしてそれらをコラージュにして繋ぎ合わせると、目を覆いたくなる出来事も、思い出したくもない悲劇も、永遠に紡ぎ継がれるタペストリーの中のひと編みでしかないのが分かります。いつかボクたちは遠い場所から、そのタペストリーを俯瞰する時が来るのでしょうか。遅かれ早かれ、ボクたちは乗り越えていくし、乗り越えていくしかないのです。