- アーティスト: Lumiere
- 出版社/メーカー: CCRE
- 発売日: 2007/11/28
- メディア: CD
154日目。先週末有休をくっつけて、宮古島で行われた『美ぎ島 MUSIC CONVENTION IN MIYAKO ISLAND 2008』というちっちゃい野外フェスを観に行ってきました。出演者は、山崎まさよし、オルケスタ・デ・ラ・ルス、RYO the SKYWALKER、我らが野狐禅、and more！ 大会としては４回目、ボク的には去年に引き続き２回目の参戦でした。梅雨入り宣言されたはずなのに、宮古島はスカーッと快晴。港近くにあるグラウンドの芝生やビーチの砂浜の上で、音楽を聴くと言うよりは、どちらかというと酒を呑むほうに重きを置きながら、ダラダラと楽しんできました。いい天気、いい酒、いい音楽。至福の３日間。
最終日の日曜日、前浜ビーチで行われたフリーライブでは、あの人気若手シンガーソングライターの絢香ちゃんが登場。ちょうど砂浜を照らしていた太陽が、ゆっくりビーチの西側に傾きかけてきた頃に、彼女はすくっとステージに立ち、いきなり『三日月』を歌いはじめました。
君がいない夜だって
もう泣かないよ
がんばっているからねって
強くなるからねって
君も見ているだろう
この消えそうな三日月
つながっているからねって
愛してるからねって
今さら紹介する必要もないでしょうが、２年前に大ヒットした絢香ちゃんの代表曲です。ボク的にここ数年のJ-POPっつうか歌謡曲っつうか、いわゆるオリコンなどで取りざたされるヒットチャートの中の歌で、５本指に入るくらい好きな曲。若さゆえの切なさと、諦めと、ひたむきさを、三日月というモチーフを使って、見事に描いた名曲です。きっとサザンの『真夏の果実』や、陽水の『少年時代』みたいに、ずっと歌い継がれて行くポップスになると思います。この曲は絢香ちゃんが高校２年生の時に書き上げたのだとか。すごい才能だ。
ライブではまだ三日月は出ていませんでしたが、そののびやかなボーカルは、宮古島の空の上の上のほうまで、すーっと溶け込んでいくようでした。かなり至近距離で拝聴しましたが、ボーカリストとしての才能も凄まじい。ファルセットと地声の境がすごく滑らかで、聴いていて心地いいし、声量もあってソウルフルな歌もうまい。ルックスは可愛らしいけれど、二十歳とは思えない堂々とした貫禄で、正直その日出演した他のアーティストが可哀想になるくらい、素晴らしいライブでした。
同じ福岡にある音楽塾出身で、年もデビューも近いので、87日目に紹介したYUIちゃんとなにかと比べられる彼女。個性が際立っている上、ルックスも抜群で、男前なレジスタンスを奏でるYUIちゃんに比べれば、確かに絢香ちゃんは立ち位置がはっきりしないし、「これが絢香」的な個性も足りない気はするのですが、今回のライブを見て改めて思ったのは、誰かと比べるのは全くもって意味のないことで、彼女は彼女で明らかにオンリーワンだし、モノすごいポテンシャルを秘めたアーティストです。まあ、１回ライブをみただけのおっちゃんが、こんなに熱くなって語らなくても、十分みなさん承知なんでしょうが、いいんです。絢香ちゃん、最高！ おっちゃん、応援してんで！
んで、今日紹介するのが絢香ちゃんのニューアルバムとかだと、いかにもフリークっぽくていいのですが、ニューアルバム発売が来月とのことなので、今回は断念。名曲『三日月』のカバーが収められている、このアルバムをご紹介します。147日目に紹介した『羊毛とおはな』のボーカリスト、千葉はなが客演として参加しているカバーアルバムで、最近巷に氾濫している、ヒットソングをちょっとボサノバチックにアレンジした安直な感じの企画アルバムの中では、かなり上物。なによりも千葉はなの、ちょっとこもった感じの、でも温かみのあるボーカルが素晴らしいです。
ちゅうことで、一体誰のレビューを書いているのかよく分からんくなってしまいましたが、絢香ちゃんもYUIちゃんもはなちゃんも、みんながんばれ！ おっちゃん、応援してんで！
