59日目。本日発売になった石原真理子のエッセイ本が話題になってます。いままでの男性遍歴を実名入りで赤裸裸に綴った暴露本だとか。読んでないのでなんとも言えませんが、正直どーでもいいです。でも20数年前、糸井重里とポカリスウェットのCMなんかやってた時代、ボク結構この人好きだったんすよね。あんなに聡明そうでキレイな人だったのになあ。もちろん今でも聡明でキレイなのかも知れませんが、少なくとも暴露本で話題をふりまくような人になるとは思わんかったな。人はわからん。時間もわからん。
折しもその話題の本と同日発売となったのが、「RADWIMPS」のアルバム。「イカした泣き虫たち」は4人組バンドで、01年に横浜で結成。ライブ活動を続けながら、インディーズで2枚のアルバムを発表。ロックインジャパンやサマーソニックなどの夏フェスにも参戦し、05年秋にシングル「25コ目の染色体」でメジャーデビュー。先月リリースした8枚目のシングル「セツナレンサ」がヒット中で、本日4枚目のアルバムとなる「Radwimps 4〜おかずのごはん〜」をリリースしました。余談ですが、前回のサードアルバムのサブタイトルが「無人島に持っていき忘れた一枚」。ワハハハ。タイトルかぶってます。いずれ持っていってやるぜ。
このバンドのやってる音楽を、文章で表現するのはなかなかどうして難しいんですが、Linkin ParkやELLEGARDENといったパンキッシュなハードロックと、スピッツやポラリスの繊細なポップスが、マーブルチョコのようにグルグルと絡み合ってるって感じ、というとなんとなく近いでしょうか。
全作詞作曲を担当しているのは、ボーカルの野田洋次郎。まだ21歳で現役の学生さん。エッヂの効いた激しいサウンドと、キャッチーで繊細なメロディーを自由自在に渡り歩くメロディーメーカーっぷりも大したモンですが、他人の日記を盗み読みしたような、罪悪感と切なさが同居した詞世界も実に秀逸です。すべての詞は、ある特定の女性に向けて書かれていて、題材はすべて実体験に基づいているんだとか。
君と書いて「恋」と読んで
僕と書いて「愛」と読もう
そうすりゃ離れそうもないでしょ?
いつかそんな歌つくるよ
(ふたりごと)
僕が例えば他の人と結ばれたとして
二人の間に命が宿ったとして
その中にもきっと
君の遺伝子もそっと
まぎれこんでいるだろう
(me me she)
あなたといる意味を探したら
明日を生きる答えになったよ
明日を生きる意味を探したら
あなたといる答えになったよ
(いいんですか?)
こんなやつが彼氏だったら、彼女は重いだろうなあ(笑)。大きなお世話か。でも、もちろん人に因りますが、男ってこういう重い部分をたくさん持ってるんすよね。でもあんまカッコイイ部分じゃないからみんな見せたがらないのに、こんな風に赤裸裸に、そして切実に歌にしてしまうところが、野田くんの才能なのかも知れません。
「赤裸裸」っていうのは、鋭く光っているので、確かに人目をひきますが、それは身を飾る宝石になったり、人を傷つけるナイフになったりするんですな。深い意味はありませんが。