48日目。実は格闘技好きで、よく試合なんかも観に行っているんですが、最近ボクのお気に入りの選手は、郷野聡寛(ごうの・あきひろ)氏。プロ修斗からデビューして、最近は「PRIDE」にも参戦している選手で、まだまだ一般的な知名度は低いですが、格闘技ファンの間ではかなりの人気モノ。強くて、パフォーマンスが派手で、発言がおもろい。自身のブログも人気で、毎回膨大につくファンからのコメントにいちいちレスをつけて返す律儀さと、「よろしクンニ!」などという32歳とは思えん少年っぽさの残る(?)文章で綴られる日記は、内容云々よりも、彼の人柄が滲み出ていて面白いです。なんつーのかな、派手好きでお祭り好きだけど、自分の努力や苦労を人前でさらすことを潔しとしない、一昔前の「漢」の色気を感じます。例えばミュージシャンでいうと、横山剣のような。
ご存知、CRAZY KEN BANDのフロントマン・横山剣は1960年生まれ。18歳の時に、舘ひろしがボーカルを務めた伝説的グループ「クールス」の後身「クールス・ロカビリークラブ」でマネージャーを務め、81年にボーカルに昇格。その後脱退し、昼間は貿易会社や積み荷検査官など転職を繰り返しながらも音楽を続け、97年に「CRAZY KEN BAND」を結成。02年の「クリスマスなんて大嫌い!! なんちゃって」あたりから売れ始め、昨年「タイガー&ドラゴン」で遅咲きの大ブレーク。現在46歳。
CKBの音楽が好きというよりも、ボクは横山剣という人が好きで、この人も「漢」という字を連想させてくれます。お洒落で、色気があって、お祭り好きで、ネガティブをジョークに変える器量がある。映画や小説には出てくるけど、現実的にはあまりいないオールドファッションのカッコ良さ。もちろん剣さんのキャラだって実は作られたもんかも知れませんが、「こんなふうに年取れたらカッコイーなあ」と憧れさせてくれる、実在の年上の男性っていうと、ボクはこの人くらいしか思い浮かびません。
先月8枚目のアルバム「GALAXY」をリリース。紙一重で下品になりそうな世界を、極上のラグジュリーに落とし込む手腕は相変わらず。ハイテンションで、「ミニスカート〜ミニスカート〜ユールックソ〜グーッド!ン〜ダイナマイト!」ってカッコ良く歌える46歳って、剣さん以外いないです。若ぶっているワケでもなく、かと言って年齢にすり寄ることもせず、ただ自分がカッコいいと思うことをする。「イイネ!」の決め台詞は、誰が何と言おうと自分が良しと思うものをホメちぎるという、彼の美学だとか。う〜ん、イイネ。
「格闘技を始めた理由は?」と聞かれ「女にモテたかったから」と即答してしまう郷野氏と、「アルバムタイトルの”GALAXY”の意味は?」と聞かれ「絶倫」と意訳してしまう剣さんは、どこか通じるものがあるような気がする。「好きなコトのために好きなコトをする」という、漢の美学的なモノが。ただのエロつながりかも知れませんが。
■GALAXY OFFICIAL BLOG
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